2013年8月22日木曜日

さようなら オヤジ


今年はいったいどうしてしまったのか…

22日未明、オレのオヤジが息を引き取った。

先週盆休みに帰って会ったばかりだが、だいぶパーキンソン病も進行していてあまり状態も良くなさそうだった。
おふくろもこの事でストレスが溜まっている感じだったし、オヤジもいろいろと苦しんでいる様子だった。
二人ともちょっと険悪な雰囲気になっていたので、仲に入って少し3人で話し合ったりもした。
オヤジはそのあと珍しく、「足の爪を切ってくれないか」とオレに言ってきた。
手がうまく動かないので切れないらしい。
オレは爪きりを持ってオヤジの足の爪を切ってあげた。
「こんなことさせちゃって悪い…」 オヤジがポツンと言っていたのが印象的だった。

オレは22日の朝は早出して7時前から現場で仕事をしていた。
突然おふくろの携帯から電話が鳴った。
もうその場で何の電話かがわかり、おそるおそる電話に出た。
消防隊員から「お父さんが浴槽で溺れてしまい…」そう言っている裏でおふくろが、泣き叫んで絶叫していた。
電話を変わってもらっておふくろと話しをしたが、ひどく動転していて会話にならない。
少しずつなだめながら話しをした。
すぐ姉貴にも電話した。姉貴は息子たちと一緒に宇都宮に飛んでいったらしい。
おふくろの姉妹たちも行ってくれたようだった。

十数年前から請負い工事をするようになり、あまり自由時間も金もなく、病気の社長にひとり付きっきりだったせいもあり、オレは世間一般の付き合いや行動が取れない人間になっていた。
冠婚葬祭にも出た試しがないし、そんな事が続いているうちに親戚に顔会わせをするのもだんだん気が引けるようになっていた。
今回も例外なく、オレはすぐには帰れない状況だった。
親会社や他の下請けの仲間にも連絡したが、そうそう簡単に代りはいない。逆に手伝ってくれと言われるぐらいに人手が足りていない。
いつもオレは後ろめたい。
でもしょうがない、そういう世界で生きているのだからどうしようもないんです。

たぶんこれからもずっと親不孝のバカ息子のままかもしれないけど、許してくださいね…
オレだって心の友でもある社長を亡くして、いつも独りで泣いて耐えてきたんです。
誰にもすがることはできなかったんだから。
葬式には行くから、オヤジ、堪忍してね…

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