2013年10月27日日曜日

檜洞丸


船ではなくて山の名前

台風一過の今日は西丹沢に行ってみた。
東名の大井松田を降りて30kmほど走り、西丹沢自然教室駐車場に到着。




天気も上々、おにぎり食べて6:30に山行開始。
ゴーラ沢に向かうルートの登山口から入る。
いきなり道がわからない。
少し沢を行ったら入り口を見つけた。
ゴーラ沢にたどり着くが、沢を渡るルートになっている。
だけど、台風のせいで増水してるので渡れない。
仕方ないので登山靴と靴下を脱ぎ、はだしで沢を渡った。
こんなの初めて、冷たい!









沢を渡りひたすら登っていく。
特に難所もなく進むと、上の方は木道がたくさん整備されている。











富士山を背にしながらどんどん登る。

標高1500m近くなっても今日は穏やかで暖かい。
ほとんど人に会うこともなく頂上に着いた。
しばらくすると単独で男性が登って来た。
しばし二人で山の談義を交わした。
とても感じのいい方だった。
こういうちょっとした出会いは一服のいい清涼剤になる。

お約束の頂上でのおにぎりとお茶をいただき、犬越路のルートを行く。
今度は山を正面にしながらの尾根歩き。
一気に視界が開け、高度感もあってすごく爽快♪



このルートは途中スリリングな所もあって、慣れてないと少々恐いかも…
鎖場もあったりしておもしろいけど、ちょっぴり感じたのは登山道を見失いやすいところが多いことかな。あんまりヘラヘラ歩いてると迷いそうだ。


下まで来るとふたたび沢沿いを歩く。
山の水はほんと澄んでいる。




来週はもう11月だけど、緑のカーテンもまだ綺麗だ



と、
なんやかんやと出発した教室まで無事降りてきた。
6時間かけて13kmほど歩いただろうか。
最近感じるのは、足が思うように上がらない。
良くつっかかって転びそうになる。まあオレもいい歳だからな…

でも今日の山はなかなか面白かったよ。
次はどこを歩こうか…


2013年10月12日土曜日

がっかり


前から登ってみたかった八ヶ岳。
天狗岳行きを決めて夜中に出発。
諏訪南ICを降りて、白駒池の登山口を目指した。
途中から濃い霧が発生して、登山口駐車場に来たときは風も強くてとても天候が悪い。
登ってるうちに晴れるだろうと思い身支度してAM6:00ごろに登り始めたがあまり回復する様子もない。
原生林に入ると風も収まるが、高見石にきた頃には霧も風もかなりひどく、木々のしずくが雨のように降り注ぎはじめた。

「降りよう」
そう決めた。
眺望が望めそうにもないし、どのぐらいで天候が回復するかもわからない。
気ままな単独行だから、無理するつもりもない。
原生林ハイキングだけして八ヶ岳を後にした。

中央道に乗り、八ヶ岳PAまで来たころに見上げる八ヶ岳は風は強いがピーカンに晴れ渡っている。
すごく後悔した。
でもしょうがない、自分で諦めたんだから文句は言えまい。
またリベンジしよう、そう思った。

高見石までの原生林はとても綺麗だったけど、ピークを踏めないがっかり感の方が大きかった。
まあ、こんなときもあるわさ…




2013年10月8日火曜日

五十日祭と東山魁夷


先日、宇都宮に帰省した。
オヤジの五十日祭があるのだ。
月日の流れは早い。

オレは時間を作って一日早く帰った。
お袋と少しでもいれればと思ったから。

よくよく考えると、もし今でも社長が生きていたら、オレはこんなに自由にお袋のいる田舎に帰れたのだろうか…
社長、オヤジと立て続けに亡くしてしまったがちょっぴり不思議な因果関係があるような気がしてならない。

法事の前日、お袋と二人で昼飯を食いに出かけ、帰りにドライブがてら宇都宮美術館に寄ることになった。
「東山魁夷をやってるから」とお袋。
「東山魁夷、何それ?」とオレ。
「日本の有名な画家だよ」とお袋。

なんでも川端康成と深く関わっていた人らしい。



パソコン上の写真では何にも伝わらないが、館内を歩いているうちに数々の絵画にどんどん吸い込まれていった。
とても美しい絵だったから…

山や木々を題材にした作品が多かったけど、実際にみる絵の息吹や力強さ、なんとも言えない色彩、山のちょっぴり湿気を帯びてひんやりとした空気感まで伝わってくる。
ある意味自然の風景をも凌駕しているぐらいに綺麗だ。
でもそこには自然を愛して畏敬の念を持ち、変に出しゃばらない謙虚な姿勢もあるようにオレには見えた。
どう表現したらいいかわからない、五感で描いてる感じだろうか…

うちのオヤジの家系は代々絵描きが多いらしい。
オヤジ自身も生前よく油絵を描き、展覧会に出したら英国の女性が是非売ってくれと言ってくるぐらいの腕前があった。
オレはオレで昔から絵や写真を見るのは好きだったし美術の成績は良かった。
誰に強要されたわけでもない。
なんの気なしに行った美術館だったけど、すごくいいものを見させてもらった。



そして日付も変わり、朝は空も少し雨が残っている感じ。
騎西の玉敷神社でオヤジの五十日祭と納骨が行われ、オヤジは千の風になり旅立っていった。

当たり前だがお袋はとても寂しそうだ。
なんせ六十年も連れ添ってきたのだから…
旦那が死ぬと急に元気になる奥さんも多いって聞くけど、オレにはその感覚は良くわからない。
それこそ絆もヘチマもないのではないか。
誰だって永く連れ添った人に逝かれたら、我が身から心臓をえぐられるぐらいに悲しいものだ。
その悲しみだってちょっとやそっとの月日では消えないんだから。

お袋と実家の祭壇を片付けて、オレは東京へと戻った。
あまりほったらかしにも出来ないから、時間を作ってまた里に帰らないとな…