2015年9月12日土曜日

心技体




広い世の中、猿やカモシカも登らないような岩壁を登るツワモノはたくさんいるようだが、フリーソロというカテゴリーだと、とても人間技とは思えないようなクライマーもいる。
ほんのわずかな手がかり足がかりを頼りに、なんの安全確保もなしで何百メートルと切り立った岩峰を一人で進んでいく姿は本当にタフな世界だ。

技術面、精神面、肉体面すべてが突出していないと出来ないだろうが、ほんの些細なミスでも命を落としてしまうギリギリの世界。特に精神面がすごく不思議でならない。
死に対峙した状態で心を冷静に保つ技なんて、習得したり鍛えたりできるものなのか?
それとも持って生まれた物なのか?

絶対にやりたくもないしできない世界ではあるけれど、でもちょっと憧れたりもする。
カッコつける事もなければ、能書きをたれることも、駆け引きすることも色目を使うこともない。
あるのは己の身体とビッグウォールだけしかないんだから…